2017年5月23日火曜日

客室清掃パートのコツと考え方

前回、この仕事のコツは、清掃という名前だけど”清掃業ではなく製造業”と考えるべしといったけどこれを深く掘り下げてみようと思う。清掃するというスタンスで仕事に取り組むと、どうしても全てを徹底的にきれいに、妥協なく掃除して仕上げるという意識になってしまう。ところが、これを割り切ってお客に提供する製品を作るという考えで取り組むと、まずは約束の時間までにそれを仕上げて提供することを第一に考えるはずで、暇な時や時間に余裕がある時に、普段から気になっているところを入念に掃除するようになる。この考え方ができるようになると、仕事中は、常に時間を気にしながら動くようになる。これで、内容はともかく決められた部屋数はこなせるようになる。あとは、そのクオリティーを高めていく。これを1年くらい続けていると、ほぼ間違いなく少々のハプニングがあっても14部屋以内なら時間内に仕上げることができるようになる。
 仕事の遅さに悩んでいる人は、段取りや掃除道具を変更する前に心理面を変えてみてはどうだろうか。

 誰の為、何の為の客室清掃か?

こんなことを考えたことがあるだろうか。通常、清掃であればとにかく掃除するところをきれいにすれば一番喜ばれて褒められると思う。しかし、客室清掃という仕事でお金をもらう以上、誰のために、そして何のためにこの仕事を行うのかを考える必要がある。お金の流れを考えると、
お客さんが宿泊の対価としてホテルへ料金を払うホテルが部屋を仕上げて提供してくれる対価として払う清掃会社へ払う⇒清掃会社が部屋を仕上げて提供する実務を行ってくれる清掃員に給料として支払う
という流れになる。つまり、清掃会社としては、ホテルへ仕上げた部屋を提供して、その対価のお金をもらうのである。求めていないところまでを徹底的に掃除して決められたチェックイン時間までに部屋を提供できないのであれば、パートさんがいくら部屋をきれいにしても清掃会社に感謝されることはないであろう。
 この作業を行うとどうしても時間がかかって遅くなるので、早くできるようにする努力をするのではなく、この時間内にできる作業はここまでなので、これはまた暇な時にしよう。といったように、常にまず時間ありきで作業を行うようにしてみたら、この仕事が、少し簡単になると思う。

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